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サウンドタブ(Sound Tab)

VoiceScriptPlayer の サウンドタブ は、プロジェクトの中心となるオーディオを管理し、
字幕(STT)、翻訳、音声合成(TTS)を行う編集タブです。
すべてのトラックやイベントはサウンドを基準に同期されます。


1. 基本インターフェース

sound-main

サウンドタブでは、プロジェクトで使用するすべてのオーディオファイルを管理します。
TTS生成、字幕設定、ファイルのインポートなど、音声に関するほとんどの操作をここで行います。

項目 説明
① プロジェクトに含める チェックを入れると、読み込んだサウンドがプロジェクト内部フォルダーにコピーされます。
チェックを外すと、外部ファイルを参照のみし、実際のファイルはコピーされません。
② インポート ローカルディスクから .wav.mp3 ファイルを読み込みます。
「プロジェクトに含める」の状態に応じてコピーまたは参照として動作します。
③ 新規作成 新しい TTS 音声を生成します。
クリックすると TTS 生成ウィンドウ が開き、入力したセリフを指定した音声エンジン(例:COEIROINK)で合成します。
④ 編集 ✏️ 選択したサウンドの詳細編集ウィンドウを開きます。
インポートした音声は 字幕設定ウィンドウ、生成した TTS 音声は TTS エディター が表示されます。
⑤ 削除 🗑️ 選択したサウンドをリストから削除します。
⑥ エクスポート ↗ / 再インポート ↙ プロジェクトに含まれるサウンドを外部フォルダーに書き出したり、再度プロジェクトに戻すことができます。
⑦ サウンドフォルダーを開く 📂 現在のプロジェクト内に保存されているサウンドファイルのフォルダーを開きます。
⑧ 波形プレビュー領域 選択したサウンドの波形と再生時間を表示します。下部にはファイル名・長さ・含有状況が表示されます。

⚙️ 動作まとめ

状況 結果
「プロジェクトに含める」にチェックを入れてインポート ファイルがプロジェクトフォルダー(Asset/Sound/)にコピーされます。
チェックを外してインポート ファイルは外部参照として登録され、移動されません。
「外部にエクスポート」ボタン 選択されたサウンドを指定フォルダーにコピーします。
「プロジェクトに再インポート」ボタン 外部ファイルをプロジェクト内に再度取り込みます。

💡 ヒント:
「プロジェクトに含める」のチェックを外すと以下の利点があります:

  • 容量の節約: 大きな音声ファイルをコピーしないため、保存容量を削減できます。
  • 高速読み込み: コピー処理が不要になるため、インポートが速くなります。
  • 🛠️ 外部編集が容易: 外部で編集した音声(ノイズ除去・差し替えなど)が即時反映されます。
  • 🧾 著作権保護: 有料音源や商用音声をプロジェクト内に含める必要がありません。

ただし、外部参照にした音声はエクスポート(配布)時に含まれず、
他のユーザーに配布しても音声ファイルは含まれません。


2. 字幕設定(Medio Editor)

sound-subtitle-editor

サウンドファイルを選択し、✏️ 編集ボタンをクリックすると
Medio Editor ウィンドウが開き、字幕生成(STT)、翻訳、位置調整などをまとめて行えます。


🎛️ 基本構成

項目 説明
名前 編集中の音声ファイル名です。
長さ 再生区間と全体の長さを表示します。
AI 設定 Whisper や DeepL などの AI エンジン設定を直接開けます。ウィンドウを閉じる必要はありません。
音声言語 STT に使用する音声の言語を選択します(例:日本語、韓国語、英語など)。
翻訳言語 翻訳先の言語を指定します。
プレビューウィンドウ 字幕のプレビューを表示します。
字幕リスト(右側) 変換された字幕の時間区間や位置を個別に修正できます。

🗣️ 音声を字幕に変換(STT)

  1. 音声言語 を設定します。
  2. [音声を字幕に変換] ボタンをクリックします。
  3. 登録済みの STT エンジン(例:Whisper)を使用して音声をテキスト化します。
  4. 結果は自動的に時間ごとの字幕リストとして表示されます。
項目 説明
StartTime / EndTime 字幕の開始・終了時間を調整します。
字幕内容 変換されたテキストが表示され、直接編集可能です。
X / Y 字幕の表示位置を指定します。
FontSize / OutlineSize 字幕の文字サイズとアウトラインの太さを調整します。
Dock 字幕の基準位置(上・中央・下)を選択します。
Fill / Outline 字幕の色とアウトラインの色を設定します。

💡 備考:
変換された字幕はプロジェクトの Asset/Sound/ フォルダーに自動保存され、
他の音声や映像でも再利用可能です。


🌐 字幕の翻訳

  1. 字幕を生成した後、[字幕を翻訳] ボタンをクリックします。
  2. 選択した 翻訳エンジン(DeepL、LibreTranslate など)を使用して
    音声言語 → 翻訳言語 に自動変換します。
  3. 翻訳結果は原文と並んで表示され、個別編集が可能です。
オプション 説明
自動翻訳エンジン 設定で指定された翻訳 API を使用します。
結果プレビュー プレビューウィンドウで翻訳結果を即時確認できます。
編集反映 翻訳結果を右パネルから直接編集して反映可能です。

💡 ヒント:
- 日本語音声を韓国語に翻訳する場合、音声言語=日本語、翻訳言語=韓国語 に設定します。
- 翻訳された字幕は原文と一緒に保存され、再生時に自動で表示されます。


▶️ プレビューと確認

  • 下部の 再生ボタン ▶ をクリックすると、字幕の同期を確認できます。
  • スライダーで特定区間のみ確認することも可能です。

⚙️ STT および翻訳エンジン設定:
- AI → Whisper
- AI → DeepL
- AI → LibreTranslate


📦 出力先

種類 パス
STT 字幕ファイル Asset/Sound/元ファイル名.srt

3. 音声合成(TTS)

sound-tts-editor

サウンドタブで [新規作成] をクリックすると、
Audio Editor ウィンドウが開き、複数の文を入力し、文ごとに音声エンジン設定を行うことができます。
COEIROINK や Hailuo などのエンジンを使用して、自然なセリフ単位の音声を合成できます。


🧩 主な更新点

項目 説明
複数文の入力に対応 1 回の編集で複数の文を登録し、それぞれ独立して合成可能。
文単位の TTS 設定 キャラクター、速度、音高、ボリュームなどを文ごとに設定可能。
タイムライン追加 TTS専用タイムラインを追加。動画やイベントなどと同じ操作感。
プレビュー改善 文単位再生や全体再生が可能。

🎛️ 基本構成

項目 説明
名前 生成される音声ファイルの名前です。
長さ 登録された文の合計再生時間を表示します。
AI 設定 選択中の TTS エンジン設定ウィンドウを開きます。
TextToSpeech エンジン 使用するエンジンを選択(例:COEIROINKHailuo)。
タイムライン 各文が時間軸上に配置され、長さや位置を調整可能。
動画やイベントと同様に操作できます。

🗣️ 文単位編集

各文は独立したブロックとして管理され、
テキスト、音声設定、字幕スタイル を個別に調整できます。

項目 説明
テキスト入力欄 合成するテキストを入力。改行ごとに別文として扱われます。
キャラクター選択 使用する音声キャラクターを指定(例:リリン、ノエルなど)。
速度 / ピッチ / 強度 / 音量 各文ごとに独立して調整可能。
字幕プレビュー 下部に字幕が表示され、同期確認が可能。
字幕設定 X/Y 位置、文字サイズ、色、アウトラインなどを設定。

📜 タイムライン操作

新しく追加された TTS タイムライン は、他のトラック編集と同様に動作します。

項目 説明
文ノード 各文がノードとして表示され、ドラッグで位置を調整可能。
区間長さ調整 ノードの端をドラッグして長さを変更。
順序変更 文の順番を入れ替えるとタイムラインも自動更新。
再生コントロール 区間再生・全体再生・一時停止などを提供。

💡 ヒント:
タイムラインを利用することで、音声・字幕・イベントの完全な同期が可能です。
他トラックと同じショートカット・操作感で扱えます。


🎧 エンジン別特徴

🪶 COEIROINK

  • 日本製オープンソース音声合成エンジン
  • 感情表現やイントネーション制御に優れる
  • ローカル生成と高速プレビュー対応
  • 出力形式:WAV
  • 主な設定:SpeedPitchVolume

🌊 Hailuo

  • クラウドベースの AI 音声エンジン
  • 自然な発音とスムーズな接続処理が強み
  • 多言語(日・韓・英など)対応
  • クラウド API による高音質合成
  • 主な設定:PitchIntensityTimbreEmotion

🎧 ウェブで試す
Hailuo 公式デモページ
さまざまなボイスプロファイルを試聴し、好みのスタイル(女性・男性・感情型など)を確認できます。
VoiceScriptPlayer でも同じ設定を使用可能です。

hailuo-web-demo


▶️ プレビューと合成

  • ▶ ボタン で現在の文を即時再生可能。
  • 全体再生および区間再生にも対応。
  • テキストを修正すると即時再合成されます。

📦 出力先

項目 パス
生成された音声ファイル 自動的に Asset/Sound/ フォルダーに保存されます。
字幕データ .srt またはプロジェクトメタデータとして同フォルダーに保存。

💡 ヒント

  • 文ごとにキャラクターや感情を変えたい場合は、
    文を分割してそれぞれ異なる設定を適用することで、自然な会話表現が可能です。
  • COEIROINK と Hailuo を併用することも可能です。
    (例:日本語パート=COEIROINK、韓国語ナレーション=Hailuo)

4. トラックに追加する

生成または読み込んだ音声は、ドラッグ&ドロップでタイムラインに追加できます。

  • 左のリストからトラック上にドラッグすると、自動的にノードが生成されます。
  • ノードの長さや位置は即時に調整可能。
  • 複数の音声を並べて配置し、複合的なオーディオ演出が可能です。

💡 ヒント:
サウンドノードは他のリソース(Live2D、UI、イベントなど)と同様に
時間軸上で正確に同期できます。


🎚️ サウンドノード設定

タイムラインに追加された音源は、サウンド設定ウィンドウで詳細調整が可能です。
サウンドノードを右クリック →「編集」、またはダブルクリックで開けます。

sound-settings

項目 説明
開始時間 / 終了時間 再生区間の始まりと終わりを設定します。
ループ チェックすると、指定区間を繰り返し再生します。
左 / 右 音量 ステレオバランスを個別に調整します。

この機能を使うことで、特定区間のループや
左右音量の分離による立体的な音響演出が可能です。


5. 関連ドキュメント